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究極のカレーアワード2019でグランプリに選ばれた『定食堂 金剛石』。全国のカレーファンから「とにかく肉の旨味が突き抜けている！」と評される話題のお店です。そこで週に8でカレーを食べているライター山下が、店主中尾さんに旨味とコクの秘密を聞いてきました。読み進めれば、いっぱいのカレーにつまったこだわりにびっくりすること間違いなしです。

カレーアワード2019でグランプリ『定食堂 金剛石』とは？

『定食堂　金剛石』の最寄駅は谷町6丁目。大阪の西と東を結ぶ長堀鶴見緑地線、北と南を結ぶ谷町線が交差する駅です。谷町エリアはカレー激戦区と呼ばれ、近隣は旧ヤム亭、スパイス堂、アララギカレー、など有名なカレー屋が多数あります。今回紹介する『定食堂　金剛石』は2017年にオープンしたカレーと定食のお店。2019年には数ある有名店を押さえ、カレーアワード2019でグランプリにも選ばれました。 

コクと旨味が突き抜けている理由

今回私がいただいたのはベンガルマスタードチキンカレー（900円）に薫製卵（100円）をトッピング。ひと口食べると、マスタードとブラックペッパーの香りが口の中に広がります。そして圧倒的なカレーのコク。この旨味の秘密はなんなのか、店主の中尾さんに聞いてみました。

山下：
口に入れた瞬間に独特のスパイス風味が広がります。どんなスパイスを使っているのでしょうか？

中尾さん：
口に入れた瞬間に広がるのは、マスタードの香りですね。ベンガルカレーはマスタード系のスパイスを使うのが特徴で、今日のカレーはマスタードのオイル、シード、ペーストを使っています。

山下：
マスタードってこんなに複雑な味なんですね。辛み、酸味、甘味が混ざって初めて経験した味です！カレーはたくさん食べてきましたが『定食堂　金剛石』のカレーは味が奥深いのが印象的です。スパイスの使い方で何か工夫されている点はあるのですか？

中尾さん：
スパイスは惜しまずガンガン使うようにしています。だからうちのカレーは風味が豊かで奥深さがあるんです。

山下：
そうなんですね。私は『定食堂　金剛石』のカレーを食べてから、今まで思っていたスパイスカレーのイメージが変わりました。辛いだけではなく、スパイスの奥深さがたまりませんね。

また、カレーのルーの旨味がやばいですけど、工夫されている点はあるのでしょうか？

店主の中尾さん：
具材をたくさん使っているのが理由かなと思います。具から出る油がカレーの旨味に繋がるので。

山下：

確かに、肉めっちゃ入っていますよね。男性でもお腹がいっぱいになります。あと食べ進めて気になったのですが、食感が違うお肉があるような気がするんですけど…？

中尾さん：

するどいですね！食感にアクセントをつけるために通常の腿肉に加えて、すなづりを加えています。一皿の中でいろんな食感があると、楽しいじゃないですか。

月曜日の仕入れで決まる週ごとに変わるカレー

メニューはカレーと定食の2種類です。食材の仕入れによって、1週間ごとにメニューが変わります。私が訪れた時はベンガルマスタードチキンカレー（ライス付き、900円）と豚と春雨の五香煮込み定食（1,100円）でした。毎週のメニューは金剛石の公式Twitterで更新されるので要チェックです。

絶妙なバランスの副菜5品と人気のトッピング

通常、カレーの付け合わせは、豆乳ダル（豆カレー）、キャベツポリカル（ココナッツ炒め）、大根のアチャール（漬物） 、ジャガイモのサブジ（蒸し炒め）の5種類が添えられています。豆乳ダル（豆カレー）は日本人の口に合うように豆乳を使ってて優しい味。アチャールの爽やかな酸味が口の中を一新し、またカレーが食べたくなります。キャベツポリカルは、野菜の甘味が引き立って美味い。ジャガイモのサブジは炒めるまでに蒸してあるのでほくほくです。

最後に追加で注文できるトッピングを紹介します。トッピングは2種類。台湾風味付け卵と週替わりのものです。今回の週替わりのトッピングはサバのチャツネでした。いただいたのは台湾風味付け卵。八角の香りと濃いめの味付けがカレーとの相性が抜群です。味付け卵とカレーを口の中に運んだら、旨味が爆発してスプーンが止まりませんでした。

ガツンとくるカレーが食べたくなったら、やっぱり『定食堂　金剛石』。たっぷりはいったスパイスと、ごろごろ入った肉の旨味がカレーに溶け込み、口の中に広がる時間が最高です。またカレーの付け合わせ5種のクオリティーが高い！　キャベツのポリカルで甘味を、大根のアチャールで酸味を、そしてまたカレーに戻る、店主によって計算された味変の循環が口の中で止まりません。さすが2019年のカレーグランプリ。圧巻のカレーの一言です。