古道具には新品のそれとは違った魅力があります。それは時間の経過とともに積み重ねられた存在感や質感といったもの。
大阪天王寺駅から1駅の東部市場前にある『つむぎ商會』には、全国から日本の古道具が集まります。『つむぎ商會』は古道具に囲まれたまるで博物館のような場所、ここでは自分のお気に入りの古道具を見つける時間を楽しむことができます。
自分の部屋のインテリアにアクセントを加えたい。そんな一点もの家具やインテリアを探す人におすすめの場所です。
全国から大阪に集まった古道具と金物たち

『つむぎ商會』には1920〜1970年代の金物が全国から集まります。真鍮のドアノブ、取手、マイナスネジなど、その品揃えはなんと1万点を超えるそう! 関西はもちろん全国でもこんなに金物を扱う古道具屋はありません。

オーナーの佐藤さんは20代からずっと、家具職人。独立する以前から、時間を重ねると深みの出るドアの取手や蝶番などの金物に魅力を感じて集めていたそう。特にアメリカやヨーロッパのシンプルでクラシックなデザインが好きでした。
しかし、海外の金物を集める中で、日本独特の和を感じさせるデザインの魅力に気づき日本の古道具を集めるようになったそうです。

佐藤さんはこの場所を金物の博物館のように楽しんでもらえたらなと話します。今、私達が日常生活で使っている金物は、明治や昭和の職人が思考をめぐらしたどり着いた試行錯誤の産物です。金物を通してその歴史に想いを馳せてもらいたい、そんな想いで今でも取り扱っています。
自分の部屋に置いたらどうなるか想像する時間

古道具の中には、何に使うのだろうかと思うものもあります。でもあれこれを考え想像を巡らせる時間が楽しい。全国から集まる金物は一見、脇役のように見えますが存在感があります。

ドアの取手を真鍮の古いものに変えるとそれだけで部屋が自分だけのオリジナルの場所になった感覚を持つでしょう。大手家具メーカーで統一された部屋は使い勝手がいいけどどこか味気ない。
しかし、その中にワンポイントで古道具を使うと、部屋に個性が生まれます。すると自分の部屋に愛着がわきます。悩んで自分で選ぶから良い。これを部屋の机に使いたいなぁとかガラスが可愛いから家に飾りたいな、どこに飾ろうかなと想像する時間が楽しい場所です。
オリジナルの古道具を見つける時間の楽しさ

『つむぎ商會』の古道具は全て一点もの、同じものはありません。近年は明治や昭和の古いデザインをベースに、使いにくい点を現代風にアップデートした家具が人気だそう。

塗装はサンダーを使って、一旦全て削りとります。それをオイルやペンキで塗り直す。すると日本の古い家具の魅力を生かした独特な風合いを持った家具が生まれる。
『つむぎ商會』の家具やインテリアはシンプルな部屋にアクセントを産むので、自分の部屋で過ごす時間がもっと豊かになりそうな気がします。
最後に佐藤さんがふと漏らした言葉を
「インターネットで簡単に物が買える時代です。けれど素材の手触り、家具のおさまり、などはやはり一度体験してから買ってもらいたい。古い道具は引き出しがうまく出てこなかったりします。でもそれも含めて古道具です。」

『つむぎ商會』は自分だけのオリジナルを見つける時間を楽しむ場所。全国から集まる金物を見て、その金物の歴史に思いを馳せたり。
古道具を見て、自分の部屋においたらどんな雰囲気になるだろと想像したり、ただ買うだけでない、自分だけのお気に入りを探してるあなたにおすすめの場所です!
執筆・撮影 ヤマシタ Twitter:yamashita1986
他にも大阪天王寺エリアで1日楽しみたい方におすすめはこちら!!
暖かみと荘厳さが感じられる外観をした『大阪市立美術館』。美術館のすぐ裏には日本庭園「慶沢園」があり、緑豊かな植物と鳥のさえずりを楽しむこともできます。ここが大阪市内であることを忘れてしまいそうな空間。
▶︎︎︎︎▶︎ https://neoosaka.com/blog/osakaartmuseum/
大阪の地産地消がコンセプトの『あなぐま亭』には、ハモパンという名物料理があります。ハモパンとは、魚の鱧が練りこまれたパンのこと。魚が練り込まれたパンと聞くと、ちょっとそれは…と思うかもしれません。でも添えられたタルタルソースと一緒に食べてみると、驚きのうまさ!!
名前 | つむぎ商會 |
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住所 | 〒546-0001 大阪府大阪市東住吉区今林2-12-17 |
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