まるでおばあちゃんの家に帰るかのように、ガラガラと戸を開けるとコーヒーのいい香りが漂う『自家焙煎珈琲 喫茶路地』。大正生まれの長屋をリノベーションした空間は、古い建物が重ねた時間の流れを感じさせます。訪れる人がほっこりしてしまう空間の秘密は、店主岩金さんがこだわりのアンティークの家具やレトロなインテリア。今回は珈琲をいただきながら、こだわりの空間について聞いてきました。
路地裏にある喫茶店『自家焙煎珈琲 喫茶路地』とは?
大阪谷町線天神橋筋6丁目駅の13番出口から徒歩3分。天神橋筋商店街の賑やかな大通りから、一本入った住宅街の中に『自家焙煎珈琲 喫茶路地』があります。
大正長屋を改装した店内は振り子時計が時を刻み、ジャズが静かに流れるノスタルジックな空間。2020年でオープンして8年目の『自家焙煎珈琲 喫茶路地』を営むのはコーヒー焙煎人の岩金さん。席はカウンター席2つとテーブル席3つの合計10席(現在はコロナウイルスの感染対策で8席)です。メニューはコーヒー(550円〜)、紅茶(550円〜)、のドリンクメニューに加え、カジュー、ビスコッティー(250円)、などの小さな焼き菓子が楽しめます。
引き戸や格子窓など昔の姿を生かした趣のある空間
店内はオレンジ色の照明がアンティークのインテリアや木々の温もりを引きたてています。では、今回気になったインテリアを何点かご紹介します。
店主の岩金さんがインドを旅した時に見つけたもの。シンプルなデザインに金色のラインが入って、少し高級感があります。カップによって、金色のラインの太さや作りが若干異なっていて、いその不揃いさにクラフト感を感じると、岩金さんは言います。
窓は木製の枠をそのまま生かし、ガラスを入れ替えて使っています。模様のついたガラスはカスミガラスと呼ばれ、デザイン性と機能性(外から見えにくい)を併せ持ったガラスです。また、よく見ると一番上の段だけ普通のガラスを使っています。天気の良い日はここから日光が差し込むそう。
私が訪れた日は雨が降っていたのですが、木枠の窓越しに、雨に濡れる緑の葉が見えて趣を感じました。
椅子はオーナーがアジアを旅した時、ラオスで特注したものを船便で運んできました。
テーブルやソファーはアンティークのものを使っています。コーヒーカップや振り子時計など他のインテリアとのバランスを考えながら、個性が出るものを探し回ったそう。
日本の古道具や西洋のインテリアが組み合わさっていますが、統一感があるから不思議。古いけど新しい、そんな空間です。
日本の古道具と西洋のインテリアが組み合わさった『喫茶 路地』。木造長屋で過ごす時間はまるでおばあちゃんの家に帰ってきたかのよう、古き良きものに囲まれる独特の安心感があります。
また、店主岩金さんがこだわって選んだアンティークの家具が整然と並んで空間にほどよい重厚感があります。アンティークのソファーは座った瞬間に程よく沈んで、一度座ったら抜け出せません。カチカチと時を刻む古時計は、心地良くてぼーとしてしまいます。
そんなゆっくりと時間の流れる空間では、スマホを触っている時間がなんだかもったいなく感じていまします。じっくりと本を読みたくなる、そんな空間。
月替りの気まぐれコーヒー
コーヒーは全て直焙煎の豆を使っています。種類は路地ブレンド(550円)、ブラジル カフェヴィーニョ(580円)、マンデリン(580円)、月替り限定のコロンビア(580円)の4つ。今回、いただいたのは路地ブレンド。すっきりした味わいで苦味が少ないので、どんな人でも美味しく飲めそう。コンセプトはブラックで飲んで美味しいコーヒー。残り3種は季節や豆の仕入れ状況によって、定期的に入れ替えているそうです。
今、おすすめのコーヒーは何ですか?と聞いたら、ブラジル カフェヴィーニョを勧めてもらいました。コーヒーの概念が変わる味、まるでワインのような上品な酸味と風味をぜひ体験してもらいたいと。
数量限定なので、どうしても飲みたい方はお店に在庫があるか聞いてみてください。
『喫茶路地』は都会の時間の流れから離れ、ゆっくり時が流れる場所です。一人でじっくり本を読みたい。そんな人におすすめしたい場所。こだわりの詰まったインテリアは、インドのコーヒーカップから大きな窓まで、ひとつひとつにストーリーがあります。ぜひ訪れたときには店主岩金さんに話を聞いてみてください。穏やかな笑顔で話してくれるはず。
名前 | 自家焙煎珈琲 喫茶 路地 |
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住所 | 〒530-0022 大阪府大阪市北区浪花町9−5 |
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営業時間 | 平日12時‐18時30分(喫茶L.O.18時)/ 土日祝13時-19時 月・火曜定休(祝日の月曜は営業) *現在は短縮営業のため、すべての曜日の営業時間は13-18時となっています。 |