NEO OSAKA

クリエイティブな大阪の旅を作るメディア
NEO OSAKA-ネオ大阪
クリエイティブな
大阪の旅を作るメディア

デジタルでは体験できない、本に触れ、本を選ぶ、私たちが本屋を訪れる理由。大阪北浜『FOLK old book store』

『FOLK old book store 』は2010年にオープン、2020年9月で10周年をむかえました。本棚には「関西スパイスカレーの作り方」「ファッションと密室」「大阪建築みる・あるく・かたる 」などジャンルレスな本が並び、音楽は大滝龍一を始め、80~90年代のシティポップが流れています。今回は店主吉村さんに「家での時間が豊かになる」おすすめの本を選書してもらいました。

 

Folk old books store とはどんなお店?

1F内観。左側の男性が店主の吉村さん。

『Folk old book store』は1階が喫茶店、地下1Fが書店スペースになっています。書籍は新刊と古本が半分ずつ。隈研吾の建築デザインの本から手塚治虫の漫画「鉄腕アトムまで、思わず手にとってみたくなる個性的な表紙の本が並んでいます。また本だけでなく、Tシャツ、手ぬぐい、食器など、たくさんの雑貨が所狭しと並んでいます。週末にはアーティストの作品展や音楽イベントがあったり、その多様性からサブカルチャーの発信地としても愛されている場所です。

 

家で過ごす時間が豊かになる本のプロがおすすめする書籍

今回は店主の吉村さんに家で過ごす時間におすすめの3冊を聞いてきました。

関西スパイスカレーの作り方

関西の人気スパイスカレー32軒の店主が、家庭で楽しむスパイスカレーをコンセプトにオリジナルのレシピを掲載。スーパーで手に入るクミンやカルダモンなどお手軽なスパイスをメインに使ったレシピが大人気。

吉村さん:
料理をしている時間は自分の求める味に集中します。特にスパイスカレーは弱火でじっくりとスパイスの香りを出す繊細な部分があるので、より料理に集中する時間が生まれます。家で過ごす時間が増えている今だかこそ、少し手のかかるスパイス料理に没頭して楽しんでもらいたい。そんな本です

fancomi  SMALL STORY

こちらはイラストレーターfancomiさんの作品です。3つの小さな話大きな穴バラ黒い竜巻が絵本になっています。庭師と相棒のマルの日常が描かれた可愛らしいストーリーです。

吉村さん:
fancomiさんの太めのペンのイラストは、太い木の幹のように私たちの気持ちをしっかり支えてくれる不思議な安心感があります。また独特な視点で描かれた日常のストーリーは、私たちに新しい発見や気づきを与えてくれます。今まで当たり前だったことが当たり前でない、そんな新しい感覚を与えてくれる本です。

わたしの塗り絵 BOOK 憧れのお店屋さん

人気の塗り絵の本。テーマは憧れのお店屋さん。パン屋さん、本屋さん、お花屋さん、などが優しく繊細なタッチで描かれています。みているだけでも可愛くて、プレゼントにもおすすめです。

吉村さん:
塗り絵に没頭する時間は、ストレス解消によさそうな気がします。時間を決めて続けてみるのがおすすめです。

 

今だからこそ伝えたい本の魅力とは?

本屋のメインは地下1F

山下:
今、本屋で本を買う魅力はどんな所にあるのでしょうか。

店主吉村さん:
利便性という点では、アマゾンなどオンラインの方が圧倒的に便利です。けれど、本屋の魅力はもっと別のところだと思います。

山下:
というと?



吉村さん:

山下さん、オンラインで本を買うときはどんな風に本を買いますか?自分の好きなジャンル以外の本はあまり見ないですよね?

山下:
確かにそうです。これが欲しい。目的がはっきりしている気がします。

 

愛と家事。ずっと気になっていた本。

吉村さん:

本屋を訪れた時はどうですか?

山下:

特に目的はない気がします。本屋の空気を感じたいというか、良い本があったら書いたいなというぐらいの気持ちです。

 

吉村さん:

そんな時に買う本ってどんな本ですか?

山下:

表紙のデザインがカッコ良かったり、店主さんのおすすめのコメントが入っていたり、自分の今の気持ちがすっきりしそうなものだったり。

表紙のデザインがカッコ良くて思わず手にとりたくなる本。

吉村さん:

それなんです。本屋って小説、雑誌、漫画、デザイン、たくさんの本があります。そんな中から、思わず手にとってしまう本ってありませんか?

山下:
あります、あります!表紙がカッコ良かったり、質感が好みだったり、店主さんのおすすめのコメントが入ってたりすると欲しいなと思います。

本を探すのが楽しくなる空間。

吉村さん:

そこなんです、本屋の魅力は。自分の興味を超えた新しい本との出会い。それが本屋を訪れる魅力だと思います。

山下:
では、紙の本の魅力はどんなところだと思いますか?


吉村さん:
紙の本は、ふと気になったときにサッと手に取れたり、質感や佇まいは部屋の雰囲気を変えたり、物質としての魅力がやはりあると思います。

手元にあることで安心感を与えてくれたり、友人や仲間のような存在にもなりうると思います。

外観


『FOLK old book store』は本屋だけど本だけに止まらない、サブカルチャーの発信地であるように感じました。ジャンルレスな本、CD、手ぬぐい、Tシャツ、それぞれが雑多に置かれているように見えて、どこか統一感があります。訪れる度に、何か新しい発見があるのではないか。そんな風に思わせてくれる不思議な本屋でした。

こんな素敵な小さな本屋がこれからも残っていきますように。今は家で本屋さんの店主がおすすめする本を読んで、明るく素敵な家時間を過ごしましょう!

執筆 ヤマシタ(Twitter:yamashita1986

名前

FOLK old book store

住所

大阪市中央区平野町1-2-1. 1F+B1F

電話番号

06-7172-5980

営業時間

平日13:00〜20:00
土日13:00〜18:00

*月曜定休

HP

http://www.folkbookstore.com/

Twitter

https://twitter.com/FOLKbookstore

Instgram

https://www.instagram.com/folkoldbookstore/

NEAR HERE

NEW POST