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60年前の住宅が大変身。
余白を残したリノベーションが人と人の交流を作る

デザイン会社が設計したかっこいいお店は、日本中にたくさんあります。しかし、デザインがよくて、なおかつ居心地のいいお店というのは中々ありません。

 

今回紹介する『千鳥文化』は、北加賀屋に残る昭和30年代の文化住宅を、建築家集団dot architectsがリノベーションした空間です。「クリエイターや地域の人々が緩やかに交流する」をコンセプトに食堂、バー、商店、ギャラリーが集まっています。

 

パッと目をひく外観と、通いたくなるような居心地の良さを併せ持った『千鳥文化』の魅力を探ってきました

 

古い文化住宅をリノベーションして、生まれた個性的な世界観 

大阪市堺筋線北加賀屋駅4番出口を出て、徒歩5分。人々の生活が感じられる下町に『千鳥文化』があります。『千鳥文化』は木造の文化住宅をリノベーションした複合施設。改装前は道路に面する一階は喫茶店とバー、2階は住居として使われていました。増築が繰り返された複雑な構造で、耐震補強の複雑さから、通常は解体されてしまう施設だったそう。

リノベーション前の千鳥文化
リノベーション後の現在の千鳥文化

古くなった建物を取り壊し、新しくマンションを建てることは簡単。しかし、他に建物の構造を生かした使い方はないのだろうか? とその使い方が模索されました。この建物は面白い! と手を挙げたのがdot architects。計画から完成まで3年。現在は北加賀屋に集まるアーティストと地域の交流地点としてたくさんの人が訪れています。

アトリウムと呼ばれる共有スペース


『千鳥文化』でまず目に入るのはガラス張りの玄関。北加賀屋の町との一体感を感じさせます。中に入ると「アトリウム」と呼ばれる吹き抜けの共有スペースがあり、ここは誰もが自由に出入りできます。屋根はガラスでたくさんの日が差し込み、屋内でありながら、屋外のようなスペースのよう。

『千鳥文化』は増築の繰り返された建物。複雑な構造のため、設計を担当したdot architectsは柱の1本1本を実測し、残していく柱を決めたそう。なぜ、そこまで手間をかけてリノベーションしたのか理由を聞いてみました。

dot architects:
私たちは設計に携わるとき、個性的なものを作りたいといつも思っています。しかしそれ以上に、既存の建築のいい所を生かし、そこで活動する人が活き活きとして欲しいんですね。そのため元の建物の柱や古材を、可能な限り生かした設計デザインになっています。

 

建築家集団dot architectsが生み出す居心地の良さ 

千鳥文化食堂、カフェスペース

『千鳥文化』は見た目がかっこいいだけではなく、居心地もすごくいい。設計を担当したdot archietectsにこの居心地の良さの理由を聞いてみました。

 

dot archietects:
居心地の良さというのは、設計者がどういった空間を作ったのなかではなく、働く人、訪れてくれる人、提供される料理屋やお酒が作るもの。私たちはあくまでもそのお手伝いをしたに過ぎないんです。そのために空間を作り込み過ぎないようにしています

千鳥文化食堂、カフェスペース

dot architects代表の家成俊勝さんの話を聞き思ったのが、空間に生まれる余白の大切さ。近年、店舗の内装デザインは細部に至るまで作りこまれています。しかし、デザイン性にこだわり過ぎた空間は、時に設計者の作品として完結してしまうことも。完成されたデザインは余白を奪い、お店の店員さんやお客さんが空間を育てることを制限してしまいます。


dot architectsが生み出す建築物は、デザイン性と人々が空間を変えていく余白を残しています。だからこそ、そこにいる人々が居心地の良さを感じられるんだと思います。

 

北加賀屋の地産地消にこだわる『千鳥文化食堂』 

『千鳥文化』には食堂をメインに、バー(金曜、土曜の週末営業)、商店(土曜、日曜の週末営業。不定休。)、ギャラリー(火曜、水曜の定休)があります。今回紹介するのは『千鳥文化食堂』。お昼は日替わりランチを楽しむ食堂として、午後は日替わりケーキや美味しい珈琲を楽しむカフェとして使うことができます。

日替わりランチ
千鳥文化食堂メニュー

取材日にいただいたのはおすすめの日替わりランチ。おかず4種とご飯のセットで900円。おかず4種はあげ塩サバのおろし和え、ハムとコーン入りジャガもち焼き、レンコンカボチャベーコン炒め、 トマトと塩昆布サラダでした。プラス300円で珈琲も楽しむことができます。

千鳥文化食堂の望月さん

『千鳥文化食堂』のスタッフ望月さんに、お店づくりの上でこだわっている点を聞いてみました。

望月:

こだわりというほどではありませんが、『千鳥文化』がある北加賀屋エリアでの地産地消を意識しています。例えばコーヒー豆は北加賀屋にあるCAFE DJANGOさんの自家焙煎コーヒー豆を。サンドイッチには北加賀屋にある大原ハム工房さんの「ビアシンケン」をトッピングしています。ビアシンケンはハムとソーセージを合わせたような味わいでドイツでは賞を受賞するくらい人気です。またパンにもこだわっていて。ポップオーバーというハワイで食べられてるパンを手作りで作っています。北加賀屋に初めて来た人が、またここを訪れたくなるように。そんな想いを込めて店作りをしています。

4人がけのテーブル席

望月さんとの会話で特に印象的だったのは「このお店は私たちと地域のお客さんが一緒に作っている気がするんです」という言葉。インテリアとしてお店に飾られているドライフラワーも、常連のお客さんからいただいたものだそう。

 

『千鳥文化』を訪れるまでは、dot architectsのリノベーションした建物というハード面に強い興味を持っていました。。しかし実際に訪れてみると、古い文化住宅の個性的な古い材木を生かした、とても居心地の良い空間に驚きました。中にある食堂のランチとコーヒーも美味しくて。また近いうちに『千鳥文化』に来てしまうと思います。うん、間違いなく。

ライター ヤマシタ(yamashita1986

 

 

 

 

味にもデザインにこだわったお店で「クリエイティブ大阪」を探検しよう!

▶ ▶ 珈琲スタンドのようなクラフトビール 専門店 スタンドうみねこ 
▶ ▶ 劇団維新派の豊川忠宏氏がデザインしたこだわりの内装  バー立山

名前

千鳥文化(食堂、商店、ギャラリー、バー)

住所

大阪府大阪市住之江区北加賀屋5-2-28
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電話番号

06-7505-5189

営業時間

9:00~18:00(火曜、水曜、定休)

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